僕は、この世界が悲しみで出来ていることを理解してるつもりだ。
でも、駄目なんだよ。
どうしても、冷静になれない。
「声が、、」
その日、片山実波役、田中美海さんの声が丸々1曲会場に届かなかった。
夢の舞台と言われる、アニメロサマーライブ。もちろんWakeUp,Girls!は初出場だ。
その、1曲目「7 Girls War」の声のすべてが会場に出ていなかった。
田中美海さんの声の部分だけが抜け落ちたように。
マイクトラブルだった。
舞台で一緒にいたメンバーも異変に気がついているのが手に取るように分かる。
田中さんは、それでも、精一杯力のかぎり歌い続けていた。
光る棒で一面緑色に染まる。お客様、すべてが温かく迎え入れてくださっている。2万7千人の掛け声が少し遅れて聞こえてくるのが分かる。あまりにも広い大舞台だ。
彼女たちはその大舞台で、どこまでも聞こえるように、SSAの端から端まですべてに響き渡るように、声を出し続けていた。
メンバーは、ライブ中も、MCでも、ライブが終わってからも、最後まで田中さんをフォローし続けた。
吉岡茉祐さん、永野愛理さん、田中美海さん、山下七海さん、奥野香耶さん、高木美佑さん、青山吉能さん。
やっぱり、すごい七人だった。
アニサマ1日目のBDには、オフ映像が収録されていた。
田中さんは終演後、泣いていた。
ずっと考えてたんだ。
これは夢じゃない。
現実だ。
この世界でまた誰かが、涙を流さざるを得なかった現実だ。
書いているそばからすべてが陳腐になっていくのが分かる。
僕は、無力だ。
さいたまスーパーアリーナ単独公演のその日まで、ずっと応援するよ。
WUGちゃん自らの手で掴みとって、
そしてみんなで一緒に、あの日の七人を救いに行くんだ。
目を逸らさずに、ちゃんと見たよ。全部観た。
僕も、これから精一杯、自分の仕事をするよ。
次の年、2015年のアニサマまでこの物語は続いていました。お時間許す限り、是非こちらも読んでみて下さい。
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●あなたの声。アニサマ2015でWake Up, Girls!(WUG)を見た日、僕が感じたすべてのこと。
http://manabeya.com/wug-anisama2015-4/
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