「WUGはWUGである。」
この言葉は、Wake Up, Girls!の吉岡茉祐さんが現実で言ったとされる、続・劇場版 後篇 「Wake Up, Girls! Beyond the Bottom」のアニメ劇中に使われた島田真夢の言葉。
あの頃は、誰もが認めるだろう、間違いなく、WUGはWUGだった。
でも、今のWUGはWUGだろうか?
上記の言葉は、WUGらしさってなんだろう?とメンバーが悩む過程で、島田真夢がそれに答えたものだった。
でも、どういう意味?と聞かれて、「分からない。思いつき。」だと答える。
少し前ネット上に流れた、「WUG は去年の夏以降、刺さる曲が無い」との言葉や、「『恋?で愛?で暴君です!』はWUGである必要が無い」との言葉に、自分自身かなり反応してしまった。
何故だろうと色々考えてみたが、多分、今が、刺さる局面だからだと思う。
曲が刺さるか刺さらないかは人それぞれだが、そんな言葉が出てくるようになった今の局面は、刺さる。
思うに『今の局面が刺さる』という今の局面こそが、かなりWUGらしく感じる。
そう。
今、Wake Up, Girls!が本当に面白いのだ。
アニメ続劇場版では、「素顔でKISS ME」を売り出し散々な結果になってしまう。
その急激な路線変更に劇中ネットで叩かれ、賛否両論に溢れ、ファンも不安を覚え、メンバー自身も自問自答の日々を過ごすのだ。
それが、今の状況と似ているようにも思えるし、すでに、それを乗り越えているようにも思う。
とにかく、そんな今の局面は、WUGらしさって何だと思う?、 とつい考えたくもなってしまう非常に面白い状況なのは間違いない。
変わって現実では、路線変更と言えるかどうか分からないが、アニメが終わってからの楽曲「僕らのフロンティア」にしても「恋?で愛?で暴君です!」にしても、受けは悪く無いと感じている。
少なくとも、アニメのようにはなっていない。
ただ、自分には売り上げを確認する術(すべ)が無く、パッと見で分かる根拠が今の所、Youtubeの再生数ぐらいしか思い付かないのが説得力に欠ける所だが、今後が非常に楽しみな、爆発寸前な局面だとは思う。
※avex公式Youtubeチャンネルにアップされている公式MVの「2017/5/28朝8時時点」の再生数と、公開日からの経過日数の推移。但し途中経過が不明なのですべて均等に再生数が上がっていったと仮定してグラフ作成しています。
「恋?で愛?で暴君です!」は37日(約1ヶ月強)経過で50万再生を超え、「少女交響曲」が667日(約2年弱)37万再生で次点。「僕らのフロンティア」は238日(約8ヶ月)14万再生で「Beyond the Bottom」とだいたい同じ推移となっている。
上記のように再生数の推移をグラフにしてみたが、特に「恋?で愛?で暴君です!」は、WUG公式MVで初めて50万再生を突破し、グラフの傾きも他と違って急激に上がっていることから、多くのお客様に刺さっているように感じる。
ブレイク寸前、なのかも知れない。
何にしても今後が非常に楽しみな局面だ。
そもそも、刺さる、刺さらない、ってなんだろう。
それを、売り上げや再生数だけで語って良いものなのだろうか。
自分自身その「刺さらない・・・」や「WUGである必要が無い・・・」との言葉を見た時、人それぞれの好みが大前提ではあるが、確かに言いたい事はすごく分かる、と思ったのも事実だ。
その時、自分が感じた想いを率直に言葉にすると、確かに、一時的ではあるが、危なっかしさや覇気が見えにくくなったという面はあるかもなあ、と。
つまり、危険なほど尖ってるから、刺さる。
迫り来る気迫や、挑戦者の気概とか、なんかそういう熱いものだ。
初めてWUGの事を書いた記事に、いい曲ではなく、すごくいい曲だと書いたが、まさにそれだ。
根拠不足で申し訳ないが、これ以上近づくと自分が変えられてしまいそうになる、あれ、だ。
はっきり書いておきたいが、そんな事は無い。
今現在も刺さるし、WUGである必要がある。
僕自身の勝手な想いだが、WUGの尖った危うさが大好きだ。
曲も常に危険な感じにあふれているし、WUGちゃん自身の危なっかしい感じや、アニメの雰囲気もそうだ。
すべてが一発勝負で、挑戦者ぜんとした立ち振る舞いが見るものを引き付け、熱狂に導き、鼓舞させる。
それはWUGにしか出来ない事のように思うし、WUGだからこそ出来ている事のようにも思う。
但し、少し見えにくくなっているのも事実かも知れない。
それとも、もしかしたら今がちょうど、4thツアーが始まる直前のチェックポイントだった、と言えるのかも知れない。
例えば、「僕らのフロンティア」は、WUG初めてのアニメタイアップ作品だ。
Wake Up, Girls!が、アニメWake Up, Girls!以外のアニメの曲を初めて担当させていただく事となった。(CMタイアップの「地下鉄ラビリンス」、「HIGAWARI PRINCESS」の話はまた別の機会でも)
この曲「僕らのフロンティア」は、WUGアニメ内だけで完結していた7人が大海原、フロンティアに出ていく気持ちが内包されている。
7人が声優としてWUG以外の仕事にも全力で挑戦していくことを表明し、特に主役級のキャラクターを射止めた田中美海さんをセンターに置いた布陣もまた、今後につながる物語の始まりでもある。
フルでしか聞けないが、最後の最後で魅せる田中美海さんのソロが光る。
ちなみに、アニメではWUG結成時、6人体制だった。その時のセンターは田中美海さんが声を担当している片山実波だ。その後、島田真夢にセンターを譲った片山実波は、自身の頑張りと仲間の助けを得て、新しい旅立ちの日に再びセンターを任される事になった。
3rdライブツアーでは生バンドを従え、大緊張の中、大海原に出るかのごとく、初タイアップする事を披露すると同時に、そんな「僕らのフロンティア」が初披露された。
挑戦者たる気迫に満ち満ちた結果、ツアーを大成功に収めた実績がある。
が、それよりもまず、「灼熱の卓球娘」というアニメのEDという分かりやすい答えがそこにあってしまう。
多くの人は内包された物語まで辿り着けないかも知れない。
例えば、「恋?で愛?で暴君です!」がOPのアニメ「恋愛暴君」の主人公グリは、担当声優でもありWUGメンバーでもある、青山吉能さんの生き写しのようだともっばらの評判だ。
しかも、地方出身で学生でもあった為思うように仕事が出来ず、ずっともがき続けた青山吉能さんが初めて手にした主役が、青山吉能さんのありのままの姿であったことにも物語を感じずにはいられないし、エンドロールの一番最初に名前が載ったそんな暴君は涙を隠さなかった。
暴君は繊細でもある。
だからこそ最後の最後になっても、「どうなっちゃう?」と歌い「わからなーいっ」と返されるのだ。
そして何よりも「恋?で愛?で暴君です!」は、祈りのギターソロが入るフルに加え、フルMVもヤバい。かなりヤバい。自分自身かなりの感動でグサグサ刺さって参っているほどだ。
が、それよりも先に、「恋愛暴君」というアニメのOPという分かりやすい答えがそこにあってしまう。
同じく、特別な想いを感じるよりも先に、それは多くの人にやはり最高のアニメOPとして受け取られるだろう。
それは全然悪い事では無い。
むしろ、それで正解なのだ。それが、クリエイターの皆様のタイアップとしての仕事も完璧だ、という証明でもある。
だが、つい、もっともっと知って欲しいと欲が出てしまう。
カップリングの「ゆき模様 恋のもよう」とWUG舞台と7人の関係性、「TUNAGO」個人的にはAメロの強い8打ちとかも痺れまくりですが、同じく東北6県、イオンさんのCM、「言の葉 青葉」との繋がりなど、とにかく、すべての曲にも今のWUGちゃんにも、いろいろな物語や気概、気迫、挑戦的な面が沢山ある。
つまり、簡単に言うと、フルで体験してみてほしいのだ。
「恋?で愛?で暴君です!」をフルで聞いて頂きたいなあと思う。
カップリングの「ゆき模様 恋のもよう 」「TUNAGO」をフルで聞いていただきたいなあと思う。
そして、「恋?で愛?で暴君です!」のMVをフルで見ていただきたいなあと思う。
そして、出来れば、舞台版WUGも全部見ていただきたいなあと思う。
今話題のアニュータアプリでも聞けるし、Spotifyで無料で聞けるし、他の音楽アプリでも聞けるかも知れない。
ぜひ、一度、聞いてみてください!
そして、出来れば、機会があれば、「恋?で愛?で暴君です!」フルMVと、舞台版WUGも見て欲しいなあと思います!
そして、そして、願わくば、Wake Up, Girls!4th LIVE TOUR「ごめんねばっかり言ってごめんね!」に参戦してブレイク寸前の彼女たちの面白さや覇気を体験して頂きたいなあと思います!
WUG舞台の感想と、続く4thライブツアーのWUGメンバー皆さんの意気込みはアニメイトタイムズさんのこの記事をぜひ。
↓
大切な事なので、何回でも言いたいです!笑
最近、よく想うことがある。
それは、以前はWUGだけがWUGだったが、今はWUG以外もWUGになってきているように感じる、ということだ。
他を内包しつつ存在し続けられるのは、それ自体が素晴らしい証拠でもある。
愛や人間が尊いのは、その為だ。
1st2ndWUGフェス2014はどれも粗削りだが挑戦者の視点に溢れ素晴らしいものだった。
アニメが終わって、自身の輝きに翻弄された混迷のWUGフェス2015を超えて、自分たちこそがWUGを引っ張らなくてはならないという強い気持ちからか、覇気や殺気が加わり、3rdライブツアーを大成功に導いた。
WUGフェス2016で大好きな仲間と共にリベンジを果し、今年に入り本人役で出演した舞台をも大成功に押し上げ、ソロイベントも1人1000人規模の会場に拡大、アニュータライブでの隠しきれていない牙も記憶に新しく、海外でのイベント出演も控え、アニサマ3日目に抜擢され、大先輩であり歌のレジェンドでもあるMay’nさんとのレーベルを超えたコラボも非常に光栄で、且つ、挑戦的だ。
今や、完全にリアルWUGがアニメWUGを引きずり出し、現在、アニメ新章に一番いい形でバトンを渡そうとしている所だ。
そう、こう書き記してみても分かる。
今までの、何もかもすべてが挑戦的で、すべてがWUGらしいじゃないか!
僕を含めて周りは好き放題言うだろうが、当のWUGちゃん達はどこ吹く風だ。
当の本人たちにとっては、昔のWUGだってWUGだし、今のWUGだってWUGだし、未来のWUGだってWUGだろう。
WUGは変化し続けているが、WUGがWUGで在り続けることは変わらない。
なんてことは無い。
変わったのは、僕の方だったのだ。
そして、変われなかったのも僕の方だ。
WUGらしさとは?と聞かれて、本人たちが分からないのは、それは、本人たちだからなのかも知れない。
僕自身は、WUGらしさとは『7人がそこにいること』だと思ってた。
そこに7人がいれば、何か、思い出のような、夢のような、そんな形の無い何かと、現実的に乗り越えてきた時間を巡る歴史の数々が溢れ出てしまってるのが見えてしまう。
それは、もう避けられない。
良くも悪くも、7人こそがWUGなのだ。
それが、WUGらしさの正体だと、僕は思ってた。
だけど現実の認識は、もう少し広いのかも知れない。
最近、よく、そう思うようになった。
7人が発する覇気がすごいのだろう、昔は、WUG7人だけがWUGだったが、今はWUG の周りも含めてWUGになって来ているような感じだ。
そんな、今の状況はとっても素晴らしい。
色んな人が色んな事を言える状況は、本当に素晴らしいのだ。
メンバーの話があったり、アニメの話があったり、楽曲の話、物語の話、2次創作や3次創作、誰が好きだ、誰がどうだとか、聖地の話があったり、2話は駄目だ、2話は大丈夫だ、エロも百合もあって、ダンスカバーや、コスプレ、新章やコミカライズの話、キャラデザの話や、WUGらしさの話、声優かアイドルかタレントかという話、業界に声優ユニットが増えてきて、WUGを引き合いにする場面も徐々に増えていくかも知れない。
そんな中で、誰かにとってのただの声優ユニットが、Wake Up, Girls!と認識され命を帯び始めた。
今日、WUGがまた少し、WUGらしくなったのだ。
これからもWUGがWUGで在り続ける限り、WUG はもっと面白くなる。
だから、絶対に大丈夫だと、僕は最近、また想いを新たにしている。
むしろ、今が今まで一番いい状態なんじゃないかと思えるほどだ。
WUGらしさって何だと思う?
に対する答えは、多分、ない。
HUNTER×HUNTERの沈黙、とはまた違う答えだと思う。
選べないのではない、そんなもの、そもそもなかったのだ。
そう。
WUGはWUGである。
それは、答えではないが、
多分、
それが、答えだと思う。
WUGがWUGで在り続ける限り、WUGはもっと面白くなるのだ。
今、Wake Up, Girls!(WUG)が本当に面白い。
コメント